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何故、臨床心理士は自己啓発セミナーに負けるのか?その3

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前回に、フロイトが始めた心理セラピーの大事な部分に、お金を直接クライアントから貰うという面があることを書きました。

お金はそのやり取りの中で、色々な意味をはらみます。クライアントからすれば、お金を払ってるんだから今の苦しみをよくしてくれて当たり前だ、お金を出しているのにちっともよくなっていない、等々、その人の人間関係の縮図のようなものが現れるわけです、お金出せばなにを言ってもいい、当然何でも治してくれるはずだ、というのは人間関係をそのように見ているともいえるわけです(クライアントの転移、例えば依存心の現れ)。

またセラピスト側もクライアントが思うようによくなってくれないのに、お金をもらうことに気が引けてしまう、クライアントは無能なセラピストだっておもってはいやしないだろうか(セラピストの逆転移ですが、フロイトの時代は逆転移は扱いませんでした)。このような心を動きを力動といって、それをクライアントと話すことを転移解釈といって、精神分析と言ったわけです。

 

そしてどういうわけか、日本の援助職についている人はお金のことを言わないことが暗黙の了解になっています。人を援助する仕事にお金を言ってはいけない、お金で仕事をしているのではなくて、貴い心で仕事をしているのだ、という思いがあるからでしょうか。お金のことは話すことが卑しいことという思い込みがあるからでしょうか、そのことは語られないことが多いのです。

 

ですから、どうしても安定した組織に入って、お金のことは考えないで、守られて仕事をしたいというメンタリティーになってしまうわけです。来年あたりに公認心理士制度が出きて、心理士の国家資格化が始まりますが、多くの心理士がこの資格を取って、(安い給料で)常勤職に入いっていくとになると思います。

心理士の独立性がここで問われると思います。

以前にも書きましたが、心理士は、この世に属しながらこの世に属してはいないのです。

うつや不登校はいけないもの、だから取り除かなくてはいけない、学校に行かせなくてはいけない、というのは科学万能主義的な医療モデルであり、教育モデルです。心の症状はガンや怪我と違って取り除けばよくなるものではありません。その人にとってうつや不登校はその人が生き残るために必要があってやっているわけですから、簡単に取り除いてしまったら、さらに良くないことが起きるわけです。

うつや症状を使ってその人たちは生きのびてきたので、その症状を簡単に取り除いてしまったら、その人の今まで生きのびてきた力さえも奪ってしまうことになります。

 

ですので、心理セラピストはある時は、医療モデルや教育モデルに反することもあるわけです(そこが心理士の独立性でもあるわけです)。なのですが、心理士側にその症状を取り除かなければいけない、と考えると、それを技法でやろうとするわけです。認知行動療法使ってみましょうとか、EMDR使ってみましょうとか、、、、

 

はっきりいいますが、技法で人はよくなりません。技法で目の前のクライアントを治せると思うセラピスト側の自己肥大を、セラピスト側が自覚してそれを自分でセラピーやスーパーヴィジョンを受けなくてはいけません。あくまで技法はクライアントの心に入っていくためのギミック(装置)です。ギミックで人がよくなりません。

 

その自分の中に沸き起こっている感情にセラピスト自身が気が付かないと、セラピストは自分には問題はなんにもない、セラピストは治す人、クライアントは治される人だから。

治らないのはクライアントに原因がある、とやるので、一向にセラピーが有効に働きません。

それとセラピストが、目の前のクライアントの大きな苦しみや悲しみを前にしてたじろいでしまい、それを受け止められないことが起きると、それを無意識で防衛しますので、無意識にクライアントを目の前にして、技法の教科書(それが頭の中ででも)をひっぱりだしてくるということをしているわけです(そのこと自体もセラピストの回避感情なのですがそれに気が付ないわけです)。たとえそれが有名な〇〇技法でも、それではクライアントはこれはダメだと思うでしょう。

 

また臨床心理は研修やら学会やら沢山あって、そこがお花や茶道のようなお家制度のようになっていて、そこで勉強をして、お免状をもらわないと承認されないと思っている「学校いい子」が多いので、自分の所属とポジショニングを第一に考えてしまいます。またクライアントがよくならないのは、まだまだ自分に勉強が足りないと思って、「お勉強」ができる心理士が陥りがちな、一生懸命技法習得や免状習得に走るというトンチンカンなことをやってしまいます。(わたしも以前そうでした)