「毒親」は何をすべきか。
今回は、毒親と子どもたちに言われている、親の対応について書きたいと思います。
よかれと思ったやったことが裏目に出ている
自分の子どものことを不幸にしようとして育てた親はいないでしょう。
だいたいは子どもたちのため、よかれ、とおもってやったことが、後になって、子どもたちから、あんなことしたくなかった。無理やりさせられた。と非難されているのだと思います。
実際、父親がアルコールを飲んで、暴力を振るっていた、夫婦喧嘩が絶えず、DVの現場を子どもたちが見ていたという家庭もあるかもしれません。
「毒親」攻撃を助長させる親の言動とは。
子どもたちの生きづらさは、親や原家族の影響が大きいことは、否定できません。
しかし、「自分の人生がこうなったのはお前たちのせいだ、私の人生を返せ」と言われ、自分たちも思うところがあり、後ろめたくなり、言われるままにお金を出したり、使いっ走りをしたりすることは、本人たちの行動が助長されてしまいます。
「毒親」といいながら彼らは何をしているのか。
子どもの問題行動は、親離れ、家離れの合図なので、子どもが家を離れ自分の人生を歩んでいく前兆だと考えれば、“よき知らせ”です。
ですが、ここで躓いてしまうと、親離れが出来ず、子どもの自立が確立できない、その後の人生が展開していかないことになります。
また家族療法的な家族論の視点から見ると、子どもの問題行動は、家族(主に母親)を守る意味があります。子どもが出ていけば、この夫婦が繋がっている意味は何もないことを子どもは無意識で分かっているので、病気というアリバイを作って、家にい続け家(主に母親)を守っています。
ということは、子どもに心配をさせないで、親(主に母親)自身も自分の人生の振り返りと、これからの自分の人生を考えなくてはなりません。
子どもの問題をどうこうするのではなく、親自身の人生のこれからを考える方が結果は早く出ます。
「毒親」を叫ぶ子どもの本音は?
子どもの自立、家離れは、何を意味するかというと、夫婦二人の生活になることです。実は夫婦関係はとっくに冷めきっているのに、子どもが夫婦関係を結んでいたという夫婦も多くいます。
その空虚な家族の維持のために家族をやっているそのウソさ加減を子どもは見抜いています。それを自分のために維持されているという大きな重みと、母親の人生に代わって期待を担う重みに耐えられないために子どもは症状という表現をします。
「もうやってられない」という叫びと、
「お母さん期待に応えられずごめんなさい」という、葛藤の表現です。
ですので、こういう変な罪悪感から子どもを解放してあげる必要があります。
「今まで、親業楽しかった、ありがとう。これからはお母さんは自分の人生生きます。」と親自身が自分の人生に向き合う必要があります。
「毒親」がするべき具体的な行動とは?
では行動としては何を起こせばいいでしょうか。
- 引きこもりや依存症の子どもを持つ親の会に出る。
自分と同じ悩みを抱えている親に出会うことで、「こうやって悩むことはおかしくなかった」、「こう思っていてもよかったんだ」、「こういう考えもあるのか」、少し関係が楽になっている人はどう考え、どう行動しているのだろうといった学びの場になります。
- カウンセリングを受ける。
自分の来し方の人生を振り返り、傷ついてきたところは癒し、自分を労い、自分のやってきた子育ては恥ずかしくないと開き直り、これからの人生(特にパートナーとの)の戦略を立てる必要があります。
- 行動を起こす。
特に経済的に夫に頼っている母親の場合、愛していないが、お金があるから一緒にいるということでは、自分への誠実さが問われます。やるのであれば戦略的にやらないければいけません。何か食べていける資格を取るまで、仮の姿として、夫を利用するくらいの戦略が必要になります。