心配や不安が頭から離れなくて苦しんでいませんか。
「職場で上手くやっていけるだろうか。パワハラ上司にあたって、いじめられて、会社に行けなくなって、辞職することになったらどうしようか。」
「このテストを落とさないだろうか。もし落ちてしまって、留年してしまい、就職が出来なかったら、ニートになってしまうのだろうか。」
「もし健診でガンになっていたらどうしよう。しかしたらガンかもしれない。早く病院に行ってみてもらわないといけない。」
「医者は何ともないというけれど、きっと医者が見つけられない原因があるに違いない。このことを専門にしているあそこの病院に行って原因を見つけてもらわないといけない。」
「放射能が、こっちまで流れてきて、ここの地域はきっともう汚染されているに違ない、早く引っ越さないといけない。」
不安や心配は誰にでもあります。しかし、それが度が過ぎていたり、心配で頭がいっぱいになり、普段の生活が制限されているとしたら、それは不安障害であるかもしれません。
過度な不安にさいなまれ続けていると、強迫神経症や、抑うつ、パニック症状が出たり、外出が出来なくなったり、日常生活がままならなくなっていきます(二次障害)7。
ここでは、不安症について、概説と治療法、カウンセリングについて解説していきます。
目次
不安症とは
ここでは不安症(不安障害)だけでなく、身体症状症と言われるものも併せて解説します。
全般性不安障害
生活全般、仕事、学業、将来、人間関係、災害など、ひどいことが起こるのではないかという予期不安に囚われます。
安心することがなく、常に不安や心配に囚われています。そのため、常に緊張、ソワソワ感、不眠、怒りっぽくなります。
その結果、体の不調を訴えたり、不安で外に出れなくなったり生活に支障が出ます。
心気症
病名としては病気不安症と言われるものです。
なにも症状がないのに、自分が病気にかかったのではないかという心配と不安に囚われることいいます。
もともと、自分の健康状態に過度の不安を持っていて、症状が出ていないか、過剰に調べたり、原因を探しに病院回りをしたりします。
身体性表現性障害
身体の痛みや不調に対して過度な不安に囚われます。深刻な病気ではないかと病院に行っても、検査してもどこもおかしいところが見つからず、そのことでさらに不安が掻き立てられてしまいます。
病名特定のためにドクターショッピングをしたり、ネットで自分の症状を調べるのに何時間も使ったりします。
二次障害
不安障害が原因で、さまざま病気が引き起こされることがあります。これを二次障害と言います。
不安が強くて、抑うつなったり、不安を軽減するための自己処方として鍵の確認や、ガスの元栓の確認を何回もしないと気が済まなくなるような強迫神経症になったり、電車やバスなどに乗ると激しい動機が起きて、パニック発作(障害)を起こしたりします。
不安症の原因
不安症の原因を一つに限定することは困難です。様々な要因が重なり、不安障害の症状が出てくると考えられます。
ここでは代表的な原因を解説します。
性格・気質
もともとの性格や気質で、神経質で、不安を感じやすい性格ということがあげられます。
家族の中に、不安の高い人や、症状が出ている人がいれば、そのようなコミュニケーションの影響を受けて、不安が高い人になる可能性は高くなります。
ストレス環境
職場や家庭の人間関係の、過剰なストレスが原因で、不安障害の症状が出ることがあります。
「仕事が終わらなくて、上司から叱責されたらどうしよう」「ノルマがこなせなくて、給料が下がったらどうしよう」「会社を辞めたら将来どうなるのだろう」などの会社の心配や、
「夫に叱られたらどうしよう」「子どもが不登校になって引きこもりになったらどうしよう」「仕事を辞めたら今の生活は続けられなくなったらどうなるのだろう」「大きな病気にかかったらどうなるのだろう」などの家族の心配や、
「円安が進んで、ますます物価が上がって、生活できなくなったらホームレスになったらどうしよう」「原発が爆発したらどうなるのだろう」「直下型地震が来たら日本はどうなるのだろう」「中国が攻めてきたら、日本はどうなるのだろう」など政治や国家に対する心配もあります。
このように心配や不安になるストレスの話題には事が欠きません。
不安症の治療
主に薬物療法とカウンセリングなどの心理療法に分けることが出来ます。
薬物療法
主治医と相談して、信頼関係を築いて、処方される必要があります。
過度な不安や心配を下げるために、抗不安薬(ベンゾジアゼピン系(デパスやワイパックスなど))が処方されたり、興奮のために眠れない場合は眠剤(非ベンゾジアゼピン系(マイスリーなど)、ベンゾジアゼピン系(ハルシオンなど))が出されたり、抑うつが強い場合は、抗うつ剤(SSRI(パキシルなど))が処方されます。
※服薬に関しては、決して自己処方せずに、主治医と相談して症状に適した処方してもらってください。
カウンセリング
それらの不安をコントロールしていくためには心理カウンセリングは有効です。
認知行動療法を使って、その不安や心配は、根拠があるのか、事実と比べて、あまりにも大きく認識していないかなど日々の自分の不安や心配に関する認知をチェックしていきます。
そしてそれの不安が事実に対して適応的な認知へ変換していきます。そして、それに見合った行動をしていきます。
また、リラクゼーション法やマインドフルネスなどを使って、不安や心配に囚われている自分からいったん離れて、リラックスしていく方法を身に着けていきます。
不安症に対する大崎セラピールームのカウンセリング
ここでは、大崎セラピールームでは不安障害に対してどのようなカウンセリングを行っているか大まかに解説します。
安全な場所と信頼関係
不安が高い人は、すべて自分で何とかしようとする傾向があります。自分の意志の力を過信しているところがあります。
カウンセリングはカウンセラーとの協働して、症状に立ち向かっていきます。それには「この人とのカウンセリングで、症状が楽になるかもしれない」という、将来の希望が必要になりますが、それにはカウンセラーとの信頼関係を築く必要があります。
そのような信頼関係が築けただけで、不安や心配が大きく軽減されます。
思考や行動のパターンのチェック
そのような心配や不安になるのには、パターンや反復があります。そのパターンを調べていきます。
父親のような年上の人を前にする、緊張してしまって、不安が高くなるとか、
失敗するのではないかと思うと、むやみに緊張してしまって、何もしゃべれなくなるとか、
人が自分のことをどう思うのかと思うと、人の目が気になってしまい、不安が高くなるとか
その人固有の、パターンがあります。そのパターンを知ることで、前もって準備しておくとか、それほど怖がる必要があるのか現実検討をして、不安を下げていくことをしていきます。
その人の人生物語を聞く
その人の抱えている、心配や不安は、必要があって出てきています。それを無理やり排除するのではなく、受け入れていきます。真に受容することで、その不安は下がっていきます。
その不安や心配が出てきたには理由があります。そのプロセスを見ていくと、幼少期の体験や家族関係に行きつきます。
その中で、やむを得ず身に着けた、対処法だったことが分かってきます。それを語り、カウンセラーに聞いてもらうことで、自分の今まで生きてきた人生を受容していきます。
その受容は、自分の人生の肯定でもあります。
自分物語を語り、聞いてもらい、受容していく事で、不安や心配を手放していくことが出来ます。
効果
カウンセリングが有効に働くと
・徐々に、心配や不安に囚われなくなります。
・心の平安を感じられるようになります。
・心配や不安のある自分を受け入れることが出来るようになります。
メリット
カウンセリングが有効に働くと
・自分の人生を肯定的にとらえることが出来ます。
・自分を好きになります。
・自分の人生や将来を希望をもって生きていく希望が持てます。
費用
人それぞれに回復のプロセスは違いますし、また経済状態の違いもあります。このように回復がすすまないときがありますが、ここでは、概算をお示しします。
最初の3回から6回で、セラピストとの信頼関係を作り、課題の設定(例えば、不安心配のコントロール、対応の仕方など)をしてきます。(2週間に1回、約2か月から3ヶ月、3万円から6万円)
課題の取り組み、(感情のコントロール、自分のパターンや認知を知る、行動の変容にチャレンジしていくなど)を6回くらいで行います。(2週間に1回、約3ヶ月、6万円)
自分の物語を語る取り組み(自分を受容し、症状を手放していくプロセス)を、6回くらいで行います。(2週間に1回、約3ヶ月、6万円)
不安症に悩んでいる方、大崎セラピールームにご相談ください。
心配や不安が頭から離れないで、自分の生活が制限され、生活を楽しむことや、自分の人生を肯定的に生きることが出来なくなります。
過度な不安や心配も、必要があって行っているものです。過度に心配をすることで、実はもっと見たくないものを見ないでいるのかもしれません。
見たくないものとはなんでしょうか。自分の辛い過去の記憶かもしれませんし、辛い親との関係かもしれませんし、現実の自分自身の姿かもしれません。
心配や不安の奥になる、自分自身の真の姿に出会い、受容し、和解をすることで、過度な心配は必要でなくなることでしょう。
大崎セラピールームでは、あなたの不安が本当は何を語っているのかを、一緒に聞き、真の自分の発見と、自分らしい生き方を送れるお手伝いをさせていただきます。