「常に恋愛をしていないといられない。」
「いつも危険な男(女)と付き合ってしまう。」
「パートナーのことが頭から離れない。」
「一人で寝るのが寂しくて、誰でもいいからベッドインする相手が欲しい。」
「付き合う人が妻帯者(既婚者)になってしまう。」
「恋愛関係が続かない、でもすぐにまた新たな恋愛をしてしまう。」
「複数の男性(女性)と同時に付き合って、ばれて修羅場になったことがある。」

恋愛状態を片時も離せない。
常に男性と付き合ってないと不安でしようがない。
いつもパートナーに振り回されている。

恋愛についていつも問題を抱えていませんか?
恋愛で傷ついているのに、また同じような恋愛をしていませんか?

傷つく恋愛関係を止めたいのにまた同じようなことをしてしまう。このような恋愛を繰り返しているなら、それは恋愛依存かもしれません。

アルコールやギャンブル依存は男性特有の依存症であるのと同様に、
恋愛依存は、女性特有の依存症です。(同性のパートナーの場合も同様。)

恋愛依存は、関係性依存と言われているもので、人間関係に依存している状態です。

関係性依存には、もう一つ、共依存があります。

共依存は、憎しみ合いながらも離れられない関係のことを言います。

今回は、関係依存の恋愛依存と、共依存の説明と、その対処法や、大崎セラピールームで行っている恋愛依存・共依存のカウンセリングをご紹介していきます。

恋愛依存とは?

典型的な恋愛依存と共依存の状態を解説していきます。

危険な男に一目ぼれ

アルコールや浮気、暴力などの問題があって、男尊女卑的で、プライドの高い、いわゆるヤンキータイプに一目ぼれしてしまいます。そういう“男らしい”人が見せる、甘えん坊で寂しそうな所に、強烈に引きつけられてしまいます。

元々問題がある男性なので、DV(ドメスティックバイオレンス)を受けることも多く、身も心も、ボロボロになって傷ついてしまいます。このように男に振り回されてジェットコースターのような生活を送ります。

かといって、優しくて、誠実な男性(女性)には魅力を感じません。そういうパートナーは平凡で、退屈に感じてしまい、恋愛をしている感じがしないからです。

なので、危険なパートナーと別れた後も、また同じような男性(女性)と付き合ってしまいます。

実らない恋をする

相手が妻帯者や、家族を持っている人ばかりを好きになってしまいます。初めは割り切ってと考えていますが、相手が、「妻と別れて、お前と結婚する」、という言葉を真に受けて、ずるずると関係が続いてしまいます。

年上の男性(女性)が見せる、落ち着きや、優しさ、心配りに、引かれますが、そのうちに相手の不誠実さに気が付いてしまいます。

また、相手が本気になって、家族と別れて、一緒になろうと言われると、途端に冷めてしまうということもよく見られます。

尽くす女・共依存

アルコール問題や、暴力の問題を抱えていたり、経済的な能力のない男性(女性)に、あれこれ面倒を見て、尽くして、お世話をします。

いつも、問題のあるパートナーのことが頭から離れず、ああしろ、こうしろ、あれするな、これするなと指図しコントロールをします。

相手に文句を言いながら、相手のことがつくづくいやだと思っていても、結局は世話をしてしまいます。そして関係から離れられません。

どうして恋愛依存に走るのか?

どうしてこのような恋愛をくりかえしてしまうのかを解説します。

耐え難い寂しさ

恋愛依存の人は、寂しいという感情に耐えられません。成人であれば一人でいる事や寂しさをやりすごすことができますが、恋愛依存の人は出来ません。
普通の人の寂しさが、耐えがたい寂しさに感じてしまいます。

その寂しさを感じるくらいなら、問題のある男(女)に、振り回されているほうがよいのです。

支配・コントロール

男(女)に尽くすことで、「自分は相手から必要とされている」、「自分がいなければ相手はダメになってしまう」という感覚を得ようとしています。

また、わざとダメンズ(浮気、暴力、アルコール、経済的な問題を抱えている男性のこと、漫画家倉田真由美氏の造語)を好きになることで、自分の愛情で、一人前の男に成長させたいと願っています。

恋愛依存や共依存の原因

耐え難い寂しさやパートナーの支配・コントロールは、幼少期の家族関係の中の傷つき体験から生じてきます。

耐え難い寂しさの原因

幼少期の家族で、主に母親から、十分な関心やケアを受けられていなかったことが考えられます。

元々耐え難い寂しさは赤ん坊が感じるものです。それを母親が素早く察知して、おっぱいを上げたり、おしめを変えたり、よしよしして抱っこしてあげます。このような母子関係の中で耐え難い寂しさは癒されていき、寂しさの耐性が付いていきます。

成人になっても耐え難い寂しさを抱えているということは、幼少期にお母さんに十分な関心や養育が足りなかったことが考えられます。

お母さん自身が、お父さんのお世話をし過ぎて、子どもへ関心が向けられなかったのかもしれませんし、夫婦喧嘩や父親の暴力が絶えなくて、子どもの安全を守れなかったということがあったかもしれません。

支配・共依存の原因

共依存の相手へのコントロールも、幼少期の家族関係に問題があることが多いのです。

多いのは、お父さんがアルコールの問題があって、お母さんとよく喧嘩があって、お母さんをよく怒鳴ったり、叩いたりしていた。お母さんは泣きながらも、お父さんと別れることが出来なかった。とういうような幼少体験を持っていたりします。

夫婦喧嘩を目撃して、不安定な家族で育つと、その親から受けた傷を、自分のパートナーとの関係で修復しようとします。

問題のある男性が、自分の愛や献身で立ち直らせることで、自分の傷を癒すことが出来ると思っているのです。

恋愛依存の対処法

代表的な対処法、治療法を解説します。

認知行動療法

寂しさや、孤独を感じたときに、衝動的に、男性(女性)に連絡して、セックスをすることでその寂しさが癒えたとすると、孤独を癒す=セックスをするという、行動(セックス)と報酬(安心感)が結びついてしまい、それが嗜癖化しています。

さらに「ベッドに男(女)がいないと、眠れない」「恋愛をしていない自分はみじめだ」という自分の生活に嗜癖行動が不可欠なように思い込んでしまいます。

それを認知行動療法によって、寂しい、みじめだと感じだときに他にどういう行動をとればいいか、他に自分を傷つけないでやり過ごす方法を考えていきます。

また、彼氏(彼女)がいない女性はみじめだという、自分で思い込んでいる認知を相対化させていきます。
「一人でも楽しく時間を過ごすことが出来る。」「一人でいることは別にみじめではない」とい違った考えがあっていいことを学習していきます。

自助グループ

同じ恋愛依存に悩んでいる、女性たちの自助グループに通うことで、自分の話を親身に聞いてくれる体験(受容)をすることで、「自分だけがこんなに苦しいのではないんだ」とホッとしたり、他の女性の話を我がことのように聞けたり(共感)します。

また先を行く仲間がどうやって恋愛依存から抜けていったかの知識と経験を知ることが出来、将来にも希望が持てるようになります。

そして、自分が本当に欲しかったものは、このような共感と受容と安全な自分の居場所なのだと気が付いていく事で、恋愛依存から離れていくことが出来ます。

恋愛依存の大崎セラピールームのカウンセリング

大崎セラピールームでは、主に、恋愛依存の背景になる、幼少期の家族問題(トラウマ)に焦点を当ててセラピーをしていきます。

トラウマセラピー

幼少期の傷つき体験を、丁寧に聞いていきます。そのような体験が、それほど辛かったか、怖かったか、悲しかったかを話してもらいます。そしてその辛かったのはもっともだった、と受容していきます(ナラティブセラピー)。

そして、その幼少期の自分と対話をしてもらい、共感をもって、幼い自分と和解をして、幼少期の自分を受け入れていきます(インナーチャイルドワーク)。

傷つけるパートナーから離れてジェットコースターのような人生から下りると、大きなうつ状態に襲われることが多くあります。

「今までの人生は何だったのか」「今まで何にこんなに頑張ってきたのか」「こんな人生生きていて意味があるのか」と人生が虚しく感じられます。

その苦しいうつ状態もセラピストと一緒に乗り越えていきます。

自分の感情を統合していきながら、これまで耐えがたかった寂しさを一人でいられる寂しさに変えていきます。

新しい人間関係の構築

今までの、自分を傷つけるような恋愛関係から、自分に適した、安全な恋愛関係や人間関係を構築していきます。

以前のような、ハラハラして振り回されるような関係が恋愛関係だと思っていたのが、平凡で退屈だったと思っていた恋愛の方が、自分を大切にしてくれて、安全な人間関係なのだと分かっていきます。

グループ療法

大崎セラピールームで開催している、女性クローズドグループやグループワークに参加してもらうことがあります。

そこで、同じように幼少期の家族で傷ついた体験のある人たちと、サイコドラマやエンプティチェア(父や母や恋人を、(想像上に)椅子に出して見て、その人と対話をしてみて、言えなかったことを言ってみたり、その人になってみたりする心理技法)を使って、幼少期に受けた心の傷を癒していきます。

メリット

セラピーが上手く働くと

・安全な人間関係の中にいられます。
・自分を傷つける人間関係から安全な人間関係を作っていけます。
・男(女)に依存しないで対等な関係を作っていけます。
・今までパートナーに使っていたエネルギーや労力を自分のために使うことが出来ます。

効果

セラピーが上手く働くと

・寂しさをやり過ごすことが出来ます。
・一人でいられるようになります。
・パートナーに振り回されることが少なくなります。
・何もない平凡な毎日が幸せに感じられるようになります。
・自分のための将来人生を考えて、実行していけるようになります。

費用

恋愛依存や共依存は、幼少期から築いた習慣や考え方なので、回復には、一定の時間(半年から1年、またはそれ以上)がかかります。また回復の道筋も人それぞれに異なってきます。

ここでは大まかな概算をご説明いたします。

まず、セラピストとの関係(ラポール、信頼関係)を築き、セラピーがクライアントにとって有効かどうかを決めます。その期間はだいたい3ヶ月(2週間に一回を6回、6万円)くらいを目途にしてください。

その次に、幼少期に傷ついたトラウマセラピーに3ヶ月(2週間に一回を6回、6万円)くらいを目途にしてください。

必要であれば、大崎セラピールームのグループワークの参加もお願いすることがあります。

そして新たな人間関係の構築、将来に向けての設計(キャリヤや恋愛)などに3ヶ月(2週間に一回を6回、6万円)くらいを目途にしてください。

恋愛依存に悩んでいる方、大崎セラピールームにご相談ください。

恋愛依存は、幼少期の時の親から受けた傷を、恋愛で癒そうとする無意識の働きです。

自分が親から愛されたかった、という思いを、恋愛で果たそうとしています。

恋愛依存をして、無理な自己治癒を行おうとしている自分を見て、少し立ち止まってみましょう。

猛烈な寂しさ、悲しさが襲ってくるかもしれません。それはあなたが子どものころに受けた時の悲しさや寂しさがそのまま残っている状態です。

セラピーを受ける中で、こんなにもけなげに生きてきた自分に出会って、自分の過去を許し、これからの人生を自分らしく生きていこうと思えるようになっていきます。

大崎セラピールームでは、恋愛依存を乗り越えて、自分らしい生き方を送っていけるお手伝いをさせていただきます。