「性風俗通い(ソープランド、デリヘル、ファッションヘルスなど)が止まらない」、
「出会い系サイトで知り合った女性にお金を払ってセックスをするのが止められない」
「浮気、不倫が止められない」
「アダルトサイトを一日中見ていて、マスターベーションが止まらない」

しかも、
「借金をしてでも風俗に使ってしまう」
「家族があるのに浮気してしまう」
「仕事の最中に風俗のことが頭から離れず、隙間時間に行ってしまう」
「浮気がばれて、仕事がクビになり、家族が崩壊してしまった」
「性感染症になったのに、風俗通いが止まらない」

など、性行為に囚われてしまい、止めたいと思っても止められなくなっていませんか。

日常生活に支障が出ているのに、止められなくなっているとしたら、それは(性)依存症です。

(性)依存症は、自分一人の力で、コントロールすることは困難です。適切な治療や専門のカウンセリングを受ける必要があります。

また、性依存は、男性と女性では出方やメカニズムの違いがありますので、ここでは、男性、女性と分けて解説しようともいます。

今回は、男性の性依存に関しての説明とともに、男性の性依存の対処法や、大崎セラピールームで行うカウンセリングを紹介していきます。

性依存とは?

依存症は、日常生活に支障があるのに、止められない病気のことです。

依存する行為がセックスになっているもので、行為依存(他に、ギャンブルや買い物など)といわれている、依存症の中の一つです。

ここでは代表的な男性の性依存をご紹介します。

性依存の種類

以下のあげる種類は、独身者、既婚者(特定の彼女)がいる方、と区別なく、みらます。

強迫的なマスターベーション

休みの日など、一日中アダルトサイトを見て、マスターベーションに耽溺します。また、有料のサイトにハマってしまい、高額のお金を課金してしまうことがあります。

現在、ネットポルノ依存はアメリカでは深刻な依存症として認知されています。

風俗通い

デリヘル、ソープランド、ファッションヘンルスなどの性風俗通いが止まらなくなります。

お金がないのに借金をしてまで通ってしまったり、性感染症になっても通ってしまったり(彼女や妻にうつしてしまっても)します。

またそこに勤めている女性を好きになって入れあげてしまい、救世主になって性風俗から抜けさせてあげようとしたりします。

買春

出会い系サイトやナンパで知り合った女性にお金を払ってセックスをする買春が止められなくなります。

サイトで出会った女性と実際に合う時のドキドキやスリル、普通の素人女性を相手にセックスできるかもしれないという期待と興奮、その女性との駆け引き、その駆け引きに勝ってセックスをすることで、征服したと感じる高揚感などで、止められなくなります。

浮気・不倫

職場などで知り合った、大体は年下の女性との不倫や浮気が止められなくなります。

自分は家族があるから、出来心ではじめてしまったのが、関係を止めることが出来なくなります。浮気や不倫がばれて、職場をクビになったり、家族にばれて家族が壊れたりします。

性依存にはまるきっかけ

その依存する対象になるきっかけはたまたまであることが多いのです。

初めて風俗に行って、そこでの体験が「これだ! これが自分の求めていたものだ。」と感じてハマってしまうということが多いです。

性依存の原因

性依存は依存症の一つです。原因はさまざま考えられますし、これ一つが原因だと決められません。

ここでは、代表的なものを解説します。

日常のストレス

自分は家族のために、仕事をして支えているのに、そのことを家族の人が理解してくれないと感じていると、風俗の女性のやさしい対応に、自分は大切にされていると感じて、はまってしまいます。

夫婦間のディスコミュニケーション

自分の仕事をがんばって、こんなに家族を支えているのに、妻からは評価されていないと思うと、優しくて、「すごい」といってくれる女性の対応に夢中になります。

それは無意識で妻に対する復讐の意味を持っていたりします。

中年の危機

男性が中年にさしかかると、体力、性的に衰え、外見が変わってきます(太る、頭髪が薄くなるなど)。また今まで体力任せで出来ていた仕事が、今までのやり方ではできなくなってきます。

それを、認めることが辛いので、否認します。自分は衰えていないと男性の力を証明・確認するかのように、不倫や浮気をするということが起こります。

このことをCGユングは「中年の危機」(ミドルエイジクライシス、middleage crisis)といいました。

幼少期トラウマ

依存症の多くの原因の一つに、幼少期の家族からの不適切な養育(虐待やネグレクト)などが原因にあげられます。

母親から、暖かく接してもらったことがない、「そのままのあなたが愛おしい」というメッセージを貰っていないため、無意識に、優しい、なんでも受け入れてくれる母親のような女性を求めます。

その象徴が風俗嬢になります。風俗店では、お金を支払っているから、優しくしてくれて、励ましてくれて、包み込んでくれるわけです。しかし本人にとっては、幼少期に母親から欲しかったものを、すべてくれるかのように思ってしまいます。

無意識では心から欲しかったものなので、その感覚に嗜癖してしまいます。

性依存の治療法、対処法

ここでは代表的な治療法・対処法を紹介します。

引き金になる場所を避ける

特に治療の初期には、ちょっとしたきっかけで欲望や衝動のスイッチが入ってしまうので、性依存に関わる引き金になるものを生活から除いてきます。

例えば、風俗であればその場所を避ける、携帯やパソコン内に登録してあるサイトを削除する、などします。

自助グループ

依存症は治らない病気と言われています。治そうとすると治りません。12ステップの自助グループは、依存症を克服してきた長い歴史があります。

12ステップの自助グループに通い、同じ苦しみを抱えている人と、シェアリング(自分の体験の話を聞いてもらう)することで、今日一日、クリーン(性依存に関わらない)の日を伸ばしていきます。

認知行動療法

性依存にハマってしまっている時には、性行動をして、報酬を得ているわけですが、その報酬(相手も自分のことを好きでいてくれている、やさしくしてくれる、セックスが出来た、)にハマってしまっています。

その報酬を強く信じていて(認知が歪んでいる)、それが日常生活に欠かせないもの(依存すること)になっています。

その固く信じた信念(認知)が、どんな引き金があって、行動(衝動)に結びついているかを、細かく見ていくことで、認知と行動を変えていきます。

ソーシャルスキルトレーニング

原因のところでみたように、性依存になる前に、何かのストレスを抱えていることが多いので、それを、自分で抱え込んでしまわずに、相手に、Iメッセージで伝えることをロールプレイなど使って習得、実践していきます。

例えば
「そういうことを言われると、ボクは腹が立ちます。やめてもらっていいですか。」
「そういうことを言われると、ボクは悲しくなります。」
「これ以上やると、自分が我慢してあなたに怒りが沸いてくるので、お断りします。」
「これがわからないので、教えてもらっていいですか。」

状況に合わせた、ロールプレイを練習していきます。

大崎セラピールームのカウンセリング

大崎セラピールームでは性依存の方に、以下のような面接を行います。ここでは大まかなガイドラインを解説します。

環境の調整

依存症の再発の防止には、環境の調整が欠かせません。本人と話し合って、風俗のある地区を避ける、パソコンや携帯に登録してある、風俗のサイトを消すなどして、行動の引き金になるものを、身の回りから遠ざけておきます。

認知の修正

性依存行為に行く、因果関係を一緒に考え、セックスに依存することで、得ていた報酬は何かを話し合います。
依存症は、依存することで、誤った解決策を自分でとってしまっています。
その因果関係のゆがみや、誤った報酬に気づき、行動を変化させていきます。

夫婦のコミュニケーションの改善

性依存をしていることで、無意識に、妻に対して、怒りを表現しているということがあります。

「こんなにがんばっているのに認めてくれないから、浮気をすることで、妻に分からせたい」ということを無意識に表現しています。

自分の怒りや、不満を、行動で表現するのではなく、言葉で表現するにはどうしたらいいか一緒に考えていきます。

幼少期の母親との関係の傷つきをセラピーする

幼少期に母親との関係に傷つきがある場合、性に依存することで、母親の関心や愛を貰う代替行為をしていることがあります。

本当は母親からの暖かい抱擁、優しい笑顔、なんでも「うんうん」と聞いてくれる関心が欲しかったのに、そういうものを貰えなかった時に、風俗や浮気をすることで、相手の女性から、欲しいものが満たされた気分になります。

しかしそれは、誤った満足なので、何回風俗に通っても、本当に欲しいものは手に入りません。

セラピーを通して、母親から貰えなかったものを見つめ、喪失を嘆き、断念を受け入れる、グリーフワーク(嘆きの作業)をして、傷ついた心を癒していきます。

グループ療法

依存症からの回復には、グループ療法が効果的です。恥と思って隠しておきたい自分の性依存のことを、自分と同じ悩みを抱えている人に対してであれば、悩みを話すことが出来ます。

抱えていた悩みを正直に話し、共感をもって受け入れてもらう体験をして、肩の荷が下りていきます。

そして、グループに参加している人達と共に、今日一日回復して行こうと思えるようになります。

大崎セラピールームでは、本人と話し合って、必要であれば、性依存の自助グループに参加したり、大崎セラピールームで行っているグループ(男性グループ)(現在は休止中)に参加してもらいます。

メリット

・性依存への再発防止に役に立ちます。
・セックスや性に囚われない生活を送れるようになります。
・回復へのガイドランが分かります。

効果

・クリーンの時間が伸び、性依存から離れられていることを実感できます。
・囚われている生活から、平安や安心を感じられるようになります。
・将来に向けて、希望や目標を持てるようになります。

費用

初回から数回のカウンセリングで、カウンセラーとの信頼関係(ラポール)を築き、このカウンセリングが本人の回復に役に立つかを見極める期間になります。(2週間に1回、約3ヶ月、6万円)

それから自分の課題やテーマについて話し合って、取り組んでいきます。(例えば、行動に移すきっかけになるものを避ける環境作り、衝動のコントロール、認知の修正、夫婦間の葛藤、幼少期のトラウマなど)(大体、6回を目安に取り組んでいきます。)

性依存に悩んでいる方、大崎セラピールームにご相談ください。

性依存は依存症の一つです。自分の意志の力だけでコントロールすることは困難です。

自分の言いたくてもいえないこと、あるいは、抑圧してしまって感じてもいない無意識の欲求を性依存という行為で表現しています。

その意味を自分の受け取り、肯定してあげれば、性依存をする必要はなくなります。

それは、分かってくれない妻への怒りだったり、自分が衰えることの恐怖だったり、幼少期に母親に言いたくても言えなかったことかもしれません。

大崎セラピールームで、無意識に語られていることを、言葉にしてもらい、お話を聞くことで、性依存からの回復のお手伝いをいたします。