「毒親」育ちの本当の悩みは何か?
「毒親」を叫ぶ人たちは、自分の人生が苦しいこと、生きづらいこと、上手くいっていないことを「毒親」に育てられたからという原因にするわけですが、以前に、書いたように、自分の不幸の原因探しをしても、自分の人生は楽になりません。
「毒親」は宿命と考えるデメリット
人生のつまずきや、葛藤を自分では抱えきれないので、「毒親」のせいにしているわけです。おわかりのように、「毒親」に育てられたから自分の人生はダメなんだということは宿命論になります。
これでは自分の人生が好転はしません。
また心理学的に言うと、親を批判したり、毒づいたりすることで、無意識の罪悪感が自分を責めるので、いくらやっても楽になりません。
また自分自身との関係でいうと、自分の内に取り込んだ「毒親」=懲罰的自己が、自分を責めるので、自分のやることを肯定できないからです。
本当は何に悩んでいるかというと…
「毒親」に育てられた人たちが真に何に悩んでいるかと言えば、今の、職場、恋人、結婚、家族、友人、人生…、つまり人間関係に悩んでいるのです。ちなみに自分自身との関係も人間関係です。
もっと厳しいことをいえば、自分の人生のしくじりを人(毒親)のせいにして、自分の人生の責任を取らないでいるわけです。
「毒親」から離れるヒント4選
ではどう対応したらいいのでしょう。対人関係が問題なわけですから、健全な人間関係の構築が目標になります。
そのためには、
・自分にとって安全で安心な場所を見つけ、安全な人間関係を作る。
・自分の人間関係のパターンや、思考のパターンを知る。
・自分自身との関係(懲罰的超自我をかわす)をよくする。
・小さいことから日常生活の中で、実践していく。
「毒親」から離れるヒント、実践編4選
具体的には…
・セラピストや自助グループのような自分を批判しないでそのままを受け入れてくれる味方(居場所)を作る。
・「毒親」との関係で自分を守るために、作り上げてきた、対人関係のパターンや感情や思考パターン(心理的防衛)があります。それを他所の人には通用しなかったり、かえって軋轢を生みだします。ですので、そのパターンをチェックして修正していく。
・自分を裁く最大の他者は自分なので、自分との関係をよくする(健全な自己愛を育てる)。要は、自分自身を認め、自分に優しくする習慣をつける。
・日常生活の小さなこと(食べる、寝る、排便する、身の回りを清潔に保つ)を規則正しく、身体が楽で気持ちいいことを続ける。
傷ついた心は人間関係の中で癒される
これを一人でやり遂げるのはなかなか困難です。他人(セラピストや自助の仲間(スポンサー))に手伝ってもらう必要があります。
人間関係に傷ついた心は人間関係の中で回復します。
傷ついた心の回復に、大崎セラピールームはお役に立てると思います。