輝きを放つ自分物語(ナラティブ)の発見

理想と平凡

自分が何も取り柄がないと思うと、人はキラキラした他人の設定した理想を求めます。それが自分を見失わせます。

人はなんでマウントを取ってくるのか?

AC(アダルトチルドレン)は平凡であることが嫌いです。皆と一緒、個性がない、いてもいなくても変わらない存在ということに耐えられません。もともとの自尊心が低いので、人がいいというアイテムを揃えることで、自分の自尊心を補填しようとします。

よく「マウントを取る」という言葉を聞きますが、これも人の上に立っていないと安心できない、人間関係を上下でしかとることが出来ない、パワーゲームに支配されている人ということが出来ます。つまりいつも自分が人の下にいるのではないかと怯えている人ということになります。

外に基準を求めても平安はない。

しかし、アイテムを追いかけたところで、マウントを取ったところで、不安は消えないので、さらに、追いかけようとします。これでは心の平安もありません。

そもそも、日常の平凡の中に驚きや、輝きがあります。それが見つけられないのは、自分に興味が向いていないからです。自分が凡庸すぎて、他の人と比べて劣っているところしか見えないからです。

自分の物語(ナラティブ)に興味を持とう。

人との比較ではなく、自分の人生の物語に興味を持つことです。

なんでこんなやっかいな心の病気を抱えたのか、生きづらいのか、それにはみな理由があります。

その理由をよく見てみると、病気が自分を守っていたことが分かります。それも、家族も自分も守る形で、絶妙なタイミングで出ているのです。

それを俯瞰して眺めてみると、人生の大きな出来事例えば、入院した、自殺未遂をして生き残った、仕事を辞めた、離婚したなどなどが、なんでこのタイミングで出てきたことが理解できます。

けなげな自分の発見しよう。

自分の意識を超えて、無意識全体を使って自分や家族を守っていることに気が付くと、「自分ってすごいことやっているな~」、「命を懸けてこんなことやっていたんだな~」と自分が健気に見えるのです。もしかしたら宗教的な奇跡のように感じられるかもしれません。

これが自分への共感です。このような共感が自尊心を上げるのです。人と違うアイテムを身に着けることではありません。

自分物語(ナラティブ)を聞いてもらう人を見つけよう。

そのような自分への共感は自分一人ではなかなか難しいです。なので、自分の来し方の物語を人に聞いてもらうことです(好意的な聴衆といいます)。

それは自助グループの仲間かもしれませんし、セラピストかもしれません。そのような好意的な聴衆を見つけましょう。

そうすることで、自分の悲惨物語を、よく頑張った物語へ変えることが出来ます。これをナラティブセラピーといいます。

平凡の中にある輝きと個性が自分らしさ。

このように他者と自分物語を興味を持って聞き、共有することで、人との親密性が築かれていきます。

この親密性をどれくらい体験するかが豊かな人生になります。

それは、平凡の日常の中に驚きと輝きを放っています。せっかくですから、その輝きを発見する旅を歩んでみましょう。

大崎セラピールームは、あなたの旅を、一緒に歩み、輝きを取り戻すお手伝いしていきます。

理想と平凡